ヘナート・モタ・イ・パトリシア・ロバート
「ドイス・エン・ペソア」
Renato Motha e Patricia Lobato "Dois em Pessoa"
2004.12.2 on sale
2004年12月2日発売
CD定価¥2,800+税 DDCZ-1099/1100 (2CD)
解説:中原仁 歌詞付き
「自主制作だから出来た、贅沢な2枚組の二人のデュエット集。シンプルで、静かで、濃密な名作。」
堀内隆志(café vivement dimanche)
現代ブラジル最高峰のシンガーソングライター・デュオ、ヘナート&パトリシアによる代表作。
ジョアン・ジルベルトに連なるサンバ/ボサノヴァ路線の最高地点を記録する<ディスク1/サンバス>、
ミナス音楽の浮遊感、ブラジル歌曲の深淵を高い文学性とともにかたちにした<ディスク2/カンソィス>からなる大作。
ブラジル音楽の新しい流れを紹介するシリーズ「Samba-Nova Collection」Vol.1。
本作『ドイス・エン・ペソア』は、ポルトガル圏を代表する詩人フェルナンド・ペソア(1888-1935)の詩に、オリジナルのメロディをのせて歌い演奏したアルバム。
3回の来日ツアー、藤本一馬やNO NUKES JAZZ ORCHESTRAのアルバムへの客演や、chie umezawa『フロール・ヂ・ミン』(2010年)のプロデュースなど、日本の音楽家からも大きな支持を集める彼らの代表作であり、デュオ名義としては2枚目の作品。
簡素な語句の繰り返しを多く用いることによって独自の美意識を作り上げたぺソアの詩を、ヘナートとパトリシアのメロディが彩り、シンプルかつアコースティックな響きが美しいサウンドに乗せたアルバム。
サンバやボサノヴァの粋が高い文学性とともに結晶化した<ディスク1>は、ジョアン・ジルベルトの音楽性を継承する作品群のなかでも過去最高峰といえるもの。
一方の<ディスク2>では、ミナスに色濃く残るモヂーニャ等の伝統的なブラジル歌曲を元にしたサウンドで、その浮遊感、瞑想的で精神性の高い内容はミナス音楽が辿り着いた最高地点を記録。
二人のはかなげな声の魅力とサウンド全体のインティメットな空気感、アコースティックなサウンドの響きが美しい。2000年代屈指の名作。
◆TRACK LISTING
CD1 【SAMBAS】
01) Depois de amanhã
02) Devagar
03) O sono
04) Eu não fiz nada
05) Hoje estou triste
06) Perdido na estrada
07) Estou tonto
08) Cansaço
09) As cartas de amor
10) Esta velha angústia
11) Sim, sei bem
12) Sobriamente louca
CD2 【CANÇÕES】
01) Assim seja
02) A terra é verde
03) Leve
04) Vou onde o vento me leva
05) Aproveitar o tempo
06) Impossível jardim
07) Um carro de bois
08) Guardador de rebanhos
09) As bolas de sabão
10) As ilhas afortunadas
11) Ah, só eu sei / Meus versos
12) Somos dois
Poems by Fernando Pessoa
Music by Renato Motha & Patricia Lobato
Produced and Recorded by Renato Motha
Arranged by Renato Motha & invited musicians
◆Personnel
Renato Motha (Vocal, Acoustic and Electric Guitar & Metais Vocalizados)
Patricia Lobato (Vocal, Ganzá)
Mauro Rodrigues (Flute)
Firmino Cavazza (Cello)
Felipe Moreira (Piano)
Enéias Xavier (Acoustic Bass Tr.2, 3, 5, 7, 9 & 11 of CD2)
Kiko Mitre (Electric Bass Tr. 1 & 4 of CD2 and all tracks of CD1)
Esdra Ferreira - Nenén (Drums)
Serginho Silva (Percussion)
Ronaldo Gino (Electronic effects)
etc.
Special participation:
Amaranto, Bob Tostes, Vander Lee
◆Profile
今もっとも良質で、洗練されたブラジル音楽を奏でるシンガーソングライター・デュオ。
デュオ名義では、本作を含めて7枚のアルバムをリリース(2014年現在/全てNRTより発売)。
2010年作『イン・マントラ』はJ-WAVE/月刊ラティーナ共催の<2010年ブラジル・ディスク大賞>関係者投票第2位に選出されるなど、幅広い支持を集める。
2009年、2010年、2012年に来日公演を行う。近年はオリジナル作品と並行して、インドのマントラを演奏するプロジェクトも同時進行。2007年作『サウンズ:平和のための揺らぎ』は「東京のほとんどのヨガ・スタジオに置かれる定番」(ソトコト誌)となる。
ヘナート・モタはソロ名義でも5枚のリリースがあり、ブラジルを代表する女性歌手、マリア・ヒタにも楽曲を提供するなど、コンポーザー/プロデューサーとしても数多くの仕事がある。chie umezawa『フロール・ヂ・ミン』(2010年)のプロデュース、藤本一馬『Dialogues』やNo Nukes Jazz Orchestraの同名作への参加など、日本の音楽家からの信奉も熱い。